白内障手術の眼内レンズって何を選べばいいの?

眼内レンズ

眼科医に自分が手術を受けるならどのレンズを選ぶか聞いてみるとその意見は3つにわかれました。

  • 従来から使用されている1ヶ所に焦点があう保険診療の単焦点眼内レンズを選ぶ
  • 保険診療で中間距離も見やすい、レンティスやアイハンスのレンズを選ぶ
  • ほとんどの距離が眼鏡を使用しないで見える自由診療の多焦点レンズを選ぶ

専門家である眼科医でも、選ぶレンズが分かれるのですから、患者様が悩まれるのは当然です。

眼内レンズの選び方

レンズを決めるうえで、判断に必要なことは、近視、遠視、乱視の程度、目の大きさ、角膜の状態などの確認。仕事や趣味、見たいもの、生活スタイル(運転をするか)などです。

① 強度近視の方
近視をある程度残すことが多いです。近くはよく見えますが、遠くは眼鏡をかける必要があります。
コンタクトを使用していた方は近視が強くても遠くに合わせていたのであれば手術後も遠くに合わせることがあります。ただし、近くは見えにくいので老眼鏡が必要となります。
近視が強いので、度数ズレの可能性もあるため、単焦点の眼内レンズを選択される方が多いです。

② 遠視の方
大幅に遠視を減らすことができます。遠くがよく見える単焦点レンズを選択される方が多いです。

③ 眼鏡やコンタクトを使用したくない方
ほとんどの距離を見ることが可能な多焦点レンズを選択されることが多いです。
自由診療であり、メリット、デメリットがあります。種類もあるのでよく相談してから決めていただきます。

④ 眼鏡を併用しつつも便利さを求める方
遠くと中間距離が見えて便利なレンズもあります。保険診療での手術が可能なレンズ(レンティス、アイハンス)ではありますが、瞳を開いて(散瞳)の検査が必要となり目の大きさなどで適応外になってしまうこともあります。

⑤ 乱視の強い方
乱視が強い方は入りの眼内レンズをお勧めします。
乱視があっても適応するとは限りませんので、医師の判断となります。

当院では眼内レンズ選びは、患者様、ご家族、医師とスタッフを交え、時間をかけ、よく話をしてからレンズ、度数を決定しいています。
しかし、多少の誤差が生じてしまうことはありますので、ご理解いただきたいです。

当院手術医の徳田医師は、「白内障手術をしても、若い頃と同じように見えるわけではありません。ご自分の水晶体を入れたわけではなく、人工レンズを入れたのですから」と、申しております。